確認していきたいと思います。
まずは、第2回の最初と同じように正弦波が出るベーシックな状態に戻してから
スタートです!
■ Fixed
CarrierだけにあるFixed というパラメータを使ってみることにします。
これをクリックしてオン(赤く点灯)にします。
また、この効果を確かめる為にCarrier の Harmonic を1に変更します。
実際に音を出すと、12音階の音程感がなくなりますよね。
少しは変化しますが、フラットな感じです。
マニュアルには、キーボード操作に加えてピッチベンドやLFO変調からも
切り離されるとあります。
Modulator 側の発信音は、MIDIのノート情報で音程が変わるのですが、
Carrier側の波形がFixされて外からのMIDI情報を無視するようになって
いるためにこのような音になるのでしょうね。
音程感の無い効果音などを作る時に適しているように思います。
Fixedをクリックしてオフにし、またCarrierのHarmonicを0にして次に進みます。
■FMパラメータ
画面の真ん中部分がFM(周波数変調)に変化を与えるパラメータになっています。
・FM
変調の強度をコントロールするつまみだそうです。
左にまわすと弱く、右に回すと強くなり、倍音成分が豊かで明るい音になります。
マニュアルには、実際の処理は違うけれどFilter Cutoff と似た働きと書いて
あります。確かに es-e で勉強した Low Pass Filter の Cutoff周波数を変えて
いく Cutoff パラメータと同じような音の変化が得られました。
仕組みは良くわかりませんでしたが、とりあえず半分程度のメモリと、
一番右にまわした時の波形をとってみました。
・Modulation Env (Envelope)
まずは es-e に出てきた ADSR エンベロープのおさらいからです。
A: Attack Time・・・鍵盤を押してから最大レベルまで到達する時間
D: Decay Time・・・Sで設定される持続レベルに至るまでの時間
S: Sustain Level・・・鍵盤を押している間のレベル
R: Release Time・・・鍵盤を離してからレベルがゼロになるまでの時間
es-e の時は A と R だけでしたが、今回は4つ揃っていますね。
ここで設定するエンベロープは、次の FM Depth と Modulation Pitch で
使用されます。
・FM Depth
エンベロープに沿って、FM強度を変化させます。
真ん中の0をクリックすると変化の割合がゼロ(効果なし)の状態になり、
右に回すとエンベロープに沿ってFMが強まって倍音成分が豊かになる度合いが
強くなります。
左に回すと、反対の効果で、鍵盤を押した直後に強度が強い状態からスタート
して徐々に弱くなっていくような、エンベロープを上下逆さまにしたような
効果が得られます。
・Modulation Pitch
今度はModulator(変調波)側のピッチをエンベロープに沿って変化させます。
FM Depth と同じ様に右に回すとその効果が強くなっていき、左に回すと
逆さまのエンベロープに沿ったような変化の効果を得ることができます。
では、またベーシックな状態に戻して、先に進みます!
■LFO
LFO (Low Frequency Oscillator)は低周波の発振装置で、このゆっくりとした周期で
変化する信号を用いて、オリジナルの波形に変化をもたらします。
エンベロープも同様に、波形にゆっくりと変化を与えるものですが、エンベロープが
1回の打鍵で完結するのと異なり、鍵盤が押されている間は定期的かつ継続的に
変化を与えるところがLFOの特徴です。
効果がわかるように、Rate のパラメータを左の様に変更しておきます。
・Vib/FM
es-e の Vib/PWM パラメータとほぼ同じような機能になります。
左にまわすとピッチがLFOに沿って変化し、ビブラートの効果をもたらします。
右にまわすとFM強度がLFOに合わせて変化し、定期的に倍音の含まれ方が変化します。
また、真ん中(真ん中の0をクリック)で効果が無しとなります。
・Rate
右に回すに従ってビブラートもしくはFM強度変化のスピードが早くなります。
■出力セクション(左)
出力を制御する各種パラメータです。
・Sub Osc Level
EFM1には1オクターブ下の正弦波を生成するオシレータが備えられていて
その出力の大きさをこのつまみで調整します。
FM音源はクリアで軽めの音がでるイメージですが、このSub Osc で少し
厚みのある音を作れそうです。
・Stereo Detune
EFM1には2つのFMエンジンが搭載されていて、片方の信号のピッチを少し
ずらして(ディチューン)重ね合わせて音の奥行きを出す効果を得ることが
できます。
■出力セクション(右)
・Volume Envelope
es-e の場合は、Cutoff の変化もボリュームの変化も一つのエンベロープで制御
されていましたが、EFM1はボリュームには別のエンベロープが用意されています。
このエベロープに沿って音量が変化します。
・Main Level
単純にボリュームを変更するつまみです。
・Velocity
鍵盤の押す強さ(MIDIのベロシティ値)に応じて効果を変化させる度合いを
設定します。一番左でVelocityの影響ゼロとなり、右に回す程ベロシティへの
感度が強くなります。
影響を受けるのは、ボリュームはもとより、FM強度や、Modulation Pitchも
対象となっているようです。
■その他
・Unison
マニュアルでは、Unisonをオンにすると「二つの声部で同じ音声を生成して
重ね合わせ、厚みのある音を出せる」と書いてあり、このため本来MAXの同時発音数
は16なのですが、Unison を使うと半分の8になるということです。
ここで疑問が二つ
1.試してみたのですが、UnisonをONにしても16同時発音できているようなのです。
2.Stereo Detune との関係は?
下の波形はUnisonをONにした時のステレオ左右の波形で、位相が少しずれています。
これで音の厚みを出してるんですね。
Stereo Detune の効果だけを加えると下のように片方のチャネルは原音が、もう片方
がDetuneで生成された波形が出ている様に見えます。
両方かけるとどうなるかというと、色々な倍音を含む複雑な波形になっているのです。
基本はUnisonは位相をずらし、Stereo Detune がピッチをずらすことなのでしょうが
内部的な処理は全然わかりませんでした(T-T)
・Randomize
全てのパラメータをランダムに変えてくれる機能です。
パーセントの値は、ランダムの度合いを示していて、10%以下が適切なようです。
面白い機能ですよね!
偶然ほどエキサイティングなものはありません(^ ^)
・MIDI Controller Assignments
画面一番左下の白い▶をクリックすると、下のようなパラメータ画面が表示されます。
ここではFM強度の変化と、ビブラートの強さの変化を、ピッチベンド等のMIDI
コントローラに自由にアサインすることができます。
----
とりあえず全てのパラメータを触ってみました・・・が、難しいことが多くて
大変でした。
疑問も残ってしまいましたが、とりあえずどのパラメータでどんな変化を出せるか
感覚的に見えたので個人的にOKとします(^ ^;
次回はEFM1の最終回です!
No comments:
Post a Comment