Wednesday, September 30, 2009

TIPS for Logic Pro:設定の一括変更

Logic Pro の機能で「これ便利だよね」と思ったら "Tips"として記録していく
ことにしました。

ある人から見ればものすごく基本的な機能なのに知らなかったりすることありますよね?

だってマニュアルなんて隅から隅まで読まないですもん(^ ^;

■ ミキサーウィンドウでの一括変更

例えば、8から11トラックまでのインプットを全て Input 1 から Input 2 に変更
したいような場合、一括して設定を変更することができます。

ミキサーウィンドウを表示させて、Shift キーを押しながら対象のチャンネルストリップ
を選択します。



どのトラックでも、1カ所 Input を Input 2 に変更すると、選択されたトラックが
全て Input 2 に変更されます。

画像を追加
同じ方法で音量フェーダーも一括して変えられてしまうのです。

 

選択したトラックが下のように同じ値ではなかった場合は、相対的に移動して
くれたりするのです。

 → 

色々なパラメータが一括変更できますが、例えばソフトウェア音源を一括変更した
時に、ソフトウェア音源のパラメータの設定変更までは追随してくれません。
まぁそうですよね(^ ^;

あまりこの機能を使われていなかった方は色々試して見てみると面白いと思います(^ ^)

■グループ設定

一度にパラメータが変更できると言えば、グループ機能もありましたね。

Shiftキーで同時選択をしなくても、1カ所の設定を変更すると同じ番号のグループの
チャンネルストリップが同期して変更されます。



上のスクリーンショットで、Inst 3 のすぐ下のグレーのボックスをクリックすることで
1〜32までのグループを設定することができます。

グループ化したいトラックを、今日のTipsのようにShiftキーで同時選択をして一括で
グループ設定するのが良いと思います。

例えばコーラスみたいに、複数トラックに同じ種類の音源を録音しているような
ケースで、コーラストラックで一度音量のバランスを決めた後に、全体とのバランスで
音量を変更したい時に、コーラスバランスを崩すこと無く変更できるようになるのが
良いですよね。

ただ、Shiftキーで同時選択したように多くのパラメータが同期されるのではなくて
グループ設定で表示される項目の内、チェックされている項目のみが同期します。



それから、名前のところに文字を入れると下の様にグループ番号に加えて文字も
表示されるので作業しやすくなりますね!



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こんなの常識です、なんて言わないでくださいね。

めげずに気付いたら何でもアップしてしまいます(^ ^)

Sunday, September 27, 2009

MainStage for the Live(予告編)

MainStage 第2部の予告編です(^ ^)

ちょっとしたライブを想定して、MainStage でライブを組み立ててみよう!
というかなり重い企画を考えました。

実際のライブをお聴かせするかは別ですよ(笑

■ライブ構成

短いですが、とりあえず4曲構成にします。

使用機材はこんなところですね。

・MacBook
・MainStage 2
・EDIROL PCR-30 (「1から始めるMainStage(まだ準備)」でご紹介)
・Acoustic Guitar
・Electric Guitar
・Vocal Mic

今はUSBポート用のオーディオインターフェースを持っていないのですが、
ある製品を購入予定ですので、手に入り次第改めてご報告します!

MainStage 2 の新しい機能のPlayback や Loopback 、それからUltrabeat や複数の音源
を駆使して、一人っぽくないライブを組み立ててみたいですね。

という願望です(笑

■各曲の構成

とりあえずの仮置きです。

・1曲目

オープニングは少し元気にいきましょう。
Loopback を使って Electric Guitar と Vocal で盛り上げて行くみたいな。

・2曲目

キーボードの弾き語りにしましょう。
これはシンプルにバラード系で。

音源はパッドか Strings をかぶせて少し厚みを出すと良さそうですね。

でも32鍵で出来るだろうか(^ ^;

・3曲目

これもキーボードメインの曲にしましょう。
少しアップテンポのポップな曲。

Ultrabeat でシーケンスを作って、Playback でちょっとバックを足してみましょう。

・4曲目

最後の曲ですね。

Playback をベースとして、Acoustic Guitar で爽やかに終わりましょう(笑

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次回から、この妄想に基づいて MainStage のコンサートを組み立てていきたいと
思います・・・

Saturday, September 26, 2009

1から始めるMainStage(第2回)

1から始めるMainStage(第1回)に続いて、4つのモードについてチェックして
いきたいと思います。

「編集」の次は「レイアウト」です。

■レイアウトモードとは?

Commandキー+1で「レイアウト」モード画面に切り替えてみます。



レイアウトモードでは、演奏の際に使用される「ワークスペース」のレイアウトを編集
することができます。

MainStage にあらかじめ用意されている、様々なコントロールを貼付けて、
大きさを変えたり、場所を動かしたりして、最適なレイアウトを作って行きます。

演奏中に変化を加えたいパラメータや、フィジカルMIDIコントローラがあれば
それを考えながらレイアウトを最適化していくのでしょうね。

またレイアウトモードでは、スクリーンコントロールと物理的なMIDIコントローラ
との関連付けを行うことができます。
これを「コントローラアサインメント」と呼ぶそうです。

それでは、レイアウト画面の中身をチェックしていきましょう!

■スクリーン・コントロール・パレット

まずは画面の一番下にあるスクリーン・コントロール・パレットから見ていきます。

それぞれの特徴から3つのタブに分類されています。

・シェルフコントロール:5個



シェルフ(棚)の上に置くコントロールということで、見えない棚があるんですね(^ ^;
ここに設置すると3Dで立体的に表示されます。
キーボード関係のコントロール等の立体的な物体がこれに該当するようです。

見えない棚はクリックすることで現れました!
名前は「設置ガイド」だそうです。ドラッグで位置や幅を多少変更できるようです。



・パネルコントロール:17個



パネルというぐらいですから平面に付けるコントロールということですかね。
つまみやフェーダー、メーター類がこれに該当します。
シェルフコントロールの上に置くと、下にもぐってしまうので置けません。

・グループ化コントロール:38個



つまみの横に8とか9という数字が表示されていますよね。
この数分のつまみが予めグルーピングされているというものです。

これらは、上のワークスペース画面にドラッグ&ドロップして設置します。

■ワークスペース

編集でも出てきたワークスペース画面です。

「レイアウト」ウィンドウと呼ぶべきなのでしょうかね(^ ^;
「編集」では「ワークスペース」という名前でした。
マニュアルにもワークスペースという言葉が出てくるし・・・
うーん、やっぱり「ワークスペース」で統一します。私が決めることじゃないけど(笑



コントロールをパレットからドラッグ&ドロップして綺麗にレイアウトする場所です。

綺麗にレイアウトする為に、上のスクリーンショットの左端にある整列、均等配置、
グループ化のツールボタンを活用すると作業が楽になります。
それぞれのボタンの上にしばらくマウスのポインタを置いていると名前が表示されます。

また、Shiftキーで複数のコントロールを選択して controlキーを押しながらクリック
すると、整列等のメニューが表示されるので、もしかしたらこちらの方が楽かも
しれませんね。



■スクリーン・コントロール・インスペクタ

私の環境ではこのウィンドウがデフォルトで表示されていませんでした・・・
そういうものなのですかね。

なので、Commandキー+5 か、メニューから表示させましょう。

   

「編集」と異なって、「レイアウト」ではインスペクタが左に表示されるのですね。
ワークスペース画面でコントロールをクリックすると、そのコントロールに対応する
パラメータが表示されます。

物理的なMIDIコントローラやキーボード等との関連付けやパラメータの設定も
ここで行うことができます。

ここまでザーッと「レイアウト」見てきましたが、いかがでしょう?

1コンサートに1レイアウトということで、複雑な構成のライブだと結構考えて
最適なレイアウトを作る必要がありそうです。

一方で1コンサートで複数のレイアウトを持てたとしても、作ったり管理したり
するのが大変そうなので、1コンサートの方が扱いやすいのかもしれません。

前回も触れましたが、「スクリーンコントロール」の各コントロールと機能との
マッピングはパッチ単位でも変更できるので、ここはアイデア勝負です(^ ^)

■演奏、フルスクリーンモード

今度は「演奏」モードに切り替えてみます。

Commandキー+3ですね。

設定や準備が終わって、実際に演奏する時にはこのモードに切り替えて使用します。
パッチを切り替えたり、スクリーンコントロールでパラメータを変更したり・・・

Commandキー+4で「フルスクリーン」モードにすることで、メニューバーも
ツールバーも隠れて「ワークスペース」だけになります。

Mac という汎用的なコンピュータではなくて、MainStageという新しい楽器ですね
コントロールも大きく表示されるし演奏やパフォーマンスに集中!という感じです(^ ^)

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さぁ!

次回からは仮想ミニコンサートのための、自分なりのMainStageコンサートを1から
作ってみたいと思います。

果たしてボロボロにならずに最後まで到達できるのでしょうか(- -;

暖かく見守ってくださいませ。

Wednesday, September 23, 2009

1から始めるMainStage(第1回)

今日はMainStage の本編第1回目です!

最終回を迎えるころには、 MainStage を駆使した、ミニコンサートができるように
なることを目指してがんばります(^ ^)

まずはテンプレートを選択して、MainStage の基本的な部分を見て行きたいと思います。

■テンプレートの選択

MainStage のアイコンをクリックすると、テンプレートの選択画面になります。
1から始めるMainStage」でも触れましたが、新しいMainStage 2 では大きく
テンプレート選択画面が変更されました。



左のカテゴリから Keyboards を選択して、先頭(一番左)から3つ目の
「キーボードと1つのバッキングトラック」を選択してみます。

すると「名称未設定コンサート」の画面が表示されました。



■コンサート?

最初に選んだテンプレートは、「コンサートテンプレート」と呼ばれていて、
そこから作られるのが名称未設定の「新しいコンサート」となるわけです。

MainStage でのコンサートは、Logic Pro で言うところのプロジェクトに該当する
のでしょうね。

いかにも MainStage ぽくっていいじゃないですか(^ ^)

ではコンサートの中身を見ていきましょう。

■4つのモード

まずは画面左上の4つのモードに注目です!
左から「レイアウト」「編集」「演奏」「フルスクリーン」です。



ちなみにこのモードは左から、Commandキーを押しながら数字の1〜4を押すと
切り替えることができます。これを使うクセをつけた方がよさそうですね。

まずは Commandキー+2で「編集」モードに入ってみましょう。きっと最初から
編集モードになっていますね。

■編集モード

編集モード画面は上部のツールバーに加えて、4つのエリアに分割されています。
最初に注目したいのはパッチリストです。



・パッチリスト

3つの階層になっています。

一番下の Suitcase が「パッチ」です。
実際のソフトウェアシンセだったり、ボーカルやギターのエフェクトだったり。

ここでパッチをクリックしてMIDIキーボードを弾いてみます。
ちゃんとSuitcaseが聞こえますね(^ ^)

下から二番目は「セット」です。
フォルダの形の通り、複数のパッチをまとめる役目をしています。
まとめる必要がなければ作らなくてもOKです。

「セット」レベルで設定できることが幾つかあるようで、そのセットに含まれる
「パッチ」には自動的に適用されます。
ただし、「パッチ」でその設定を上書きすることもできるみたいです。
今は深く考えないようにしましょう(^ ^;

一番上が「コンサート」ということで、コンサートに1つだけです。
「セット」と同じように、「コンサート」にも幾つかの設定があって、ふくまれる
全ての「パッチ」に自動的に適用されます。
これも「セット」と同じ様に「セット」や「パッチ」によってその設定を上書き
することもできるのです。

■インスペクタ

真ん中の下にあるのがインスペクタで、基本的な設定は全てこのインスペクタで
行います。

優れているのが、パッチリストの「コンサート」「セット」「パッチ」それぞれに
よってインスペクタの内容が変化することです。

それぞれのパッチリストの種類で何が設定できるのかはこれを見れば一目瞭然!

・コンサートインスペクタ

パッチリストで「コンサート」を選択してコンサートインスペクタを表示させましょう。

属性タブではテンポとか、どのMIDIデバイスから信号を受けるかのような
属性が設定できます。あとはチューニングタブでチューニングの種類が設定できます。



・セットインスペクタ

今度は「セット」を選択してセットインスペクタを表示させましょう。

コンサートの属性を引き継ぐわけですが、もしテンポやチューニング方法を変えたい
場合はここで設定すれば、コンサート属性を上書きすることになるわけです。



・パッチインスペクタ

今度はパッチです。

テンポについては「コンサート」もしくは「セット」の設定を上書きする必要が
あれば設定します。アイコンとか独自の設定もありますね。
詳しくは後で見ていきたいと思います。



「パッチライブラリ」は新しいタブですね。
パッチ用のライブラリが沢山用意されています。
この中にはボーカルやギターのエフェクト設定も用意されています。



Logic Pro のチャンネルストリップのライブラリと似ていて、ソフトウェア音源
やエフェクトの組み合わせ等、複雑なコンビネーションのライブラリになって
います。

旧MainStageを見てみるとLogic Pro のチャンネルストリップのライブラリと
全く同じですね。MainStage 2 では機能の拡張にも合わせてMainStageならでは
のライブラリになっているようです。

素晴らしい(^ ^)

インスペクタにはあと2つパターンがあるのですが、それはこの後・・・

■ワークスペース

3つ目は、ど真ん中で目立つ「スクリーンコントロール」が表示されている
「ワークスペース」です。



キーボードはもとより、色んなパラメータのつまみ、ペダル等、様々なコントローラ
がグラフィカルに表示されています。

Commandキー+3で「演奏」モードに切り替えてマウスで色々触ってみると
面白いですね。キーボードをクリックすれば音が鳴るし、つまみもマウスで
動かせます。

MIDIコントローラ機器があれば、スクリーンコントロールの各パーツとマッピング
して、物理的なつまみを使って操作ができるのです。
私はPCR-30で試してみたいと思っています(^ ^)

Commandキー+2で「編集」モードに戻って「スクリーンコントロール」の
つまみのいずれかをクリックしてみましょう。

下のインスペクタがまた変わりましたね!

・スクリーン・コントロール・インスペクタ

これが残り2つの内の1つ目です。
ここではスクリーンコントロールの個々のパーツの設定ができるようになっています。
下のスクリーンショットは音量つまみを選択した状態なので、「音量」というタブ
が表示されています。このタブで他の機能にマッピングを変更することができます。



実はこのインスペクタも「コンサート」「セット」「パッチ」毎に設定できるのです
ちょと複雑ですね(^ ^;
スクリーンコントロールは1つのコンサートに1種類しかレイアウトできないわけ
ですが、属性やマッピングについては変更できるわけです。

例えばコンサートレベルで設定されたマッピングを、あるパッチ(ある曲)で上書き
変更することができるわけです。
それはソフトキーボードの種類が変わったからかもしれませんし、ギターになった
からかもしれません。

さて最後です。

■チャンネルストリップ

一番右にあるのが、Logic Pro でもおなじみの、チャンネルストリップです!
微妙に雰囲気違いますね。

結局は中身は Logic Pro なんだとホッとさせてくれますね(笑



ここでの注目は一番上のフォルダアイコンです。

青色フォルダが付いてるチャンネルストリップは「セット」に作成されたもので、
赤っぽいMainStage フォルダが付いているものは「コンサート」に作成されたものです。

何もついていないものは「パッチ」ということになりますね。

パッチには常にコンサートレベルのチャンネルストリップが付いていて、もしある
「セット」に属している場合は、その「セット」のチャンネルストリップも付いて
いるわけです。

因みにこのスクリーンショットのように表示されるためには、「パッチリスト」で
「パッチ」を選択している必要があります。

「コンサート」を選択していると、コンサートのチャンネルストリップだけになります。
フォルダが表示されないものは、自分自身を示しているということなんですね。




うまく使えば面白いと思いません?

さあ今日はもう一息!

Suitcaseのチャンネルストリップを選択してみましょう。

するとまたインスペクタが変化しました(^ ^;
最後のインスペクタです。

・***チャンネル・ストリップ・インスペクタ

チャンネルストリップの幾つかの設定はインスペクタから行います。
押さえておきたいのは、ソフトウェア音源で表示される「レイヤーエディタ」タブです。

複数のソフトウェア音源を設定した場合など、キーボードレンジをそれぞれの音源で
設定できるようになっています。



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4つのウィンドウがそれぞれ相互に連携しながら、複雑になりがちなセットアップを
一つの画面で出来るなんて洗練されていると思いませんか?

次回は残りのモードについて見ていきましょう!

それからミニコンサートをイメージしながら一から「コンサート」を組み立てて
いきたいなぁと思います(^ ^)

ではまた!

Sunday, September 20, 2009

1から始めるMainStage(まだ準備)

MainStage を始めるにあたって、長い間ホコリをかぶっていた相棒を紹介します。


EDIROL MIDI Keyboad Controller PCR-30

2002年11月に発売されたようですが、いつ買ったか
記憶にありません。

長い間放っておいて申し訳ない!
ついにその実力を示す時がきたね・・・
でも最近の機種に比べると相当見劣りが(^ ^;


いや、 PCR-30 も MainStage のおかげで男前なMIDI Controller に生まれ変わるはずです!
多分。

--

早速 SnowLeopard がインストールされている MacBook のUSBポートに接続です。

認識されない・・・

数十秒考えて「これクラス・コンプライアントじゃないね」と気付きました(^ ^;

そもそもこんな古い機種に最新のドライバがあるのか、M-Auido で苦しい思いを
している私としては、SnowLeopard への対応を考えるとあきらめモードに。

とりあえずドライバを探してみると・・・ありました。
http://www.roland.co.jp/lib/download/PCR5030Drv_MacX.html

最終更新日は2006/01/30です。無理か・・・

気落ちしながらもドライバをインストールしてもう一度 PCR-30 をMacBook に接続。
なんと認識されるではないですか!

ありがとう Roland !(ToT)

ドライバで問題になるのはAudio系なのですかね。

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ちょっとフライングして、MainStage でキーボード演奏してみましたが全く問題なしです。

MainStage のスクリーンコントロールをPCR-30のフィジカルコントローラにアサイン
してみましたが、これも全く問題なしです。

でもこんな簡単にアサインできてしまうのかぁ・・・

USBのオーディオインターフェースを持っていないのが残念ですが、とりあえずこれで
準備完了です!

次回こそ本当にスタートです(^ ^;

Saturday, September 19, 2009

ソフト音源 - EXS24 に挑戦!(第4回)

第4回は、インストゥルメントエディタの重要なキーワードとなっている「グループ」
について見ていきたいと思います。

■グループとは

ゾーンは、読み込まれた個々のサンプル(オーディオファイル)そのもので、キーの範囲、
音量などのいくつかのパラメータ設定を含んでいます。

グループは、1つまたは複数のゾーンに割り当てることができて、ゾーンと同じパラメータ
や、ゾーンにはないグループ独自のパラメータ設定をおこなうことができます。

今まで見てきたように、グループを作らなくてもかまいません。
「グループ化されていないゾーン」に全てのゾーンが含まれることになります。


まずは、グループで何ができるか実際に見てみましょう。

■グループビュー

グループを取り扱う時はインストゥルメントエディタ左上の「グループ」ボタンを
クリックしてグループビューに切り替えます。



グループの作成などはメニューの「グループ」から行うことができますが・・・

ゾーンビューでゾーンを下のように何も無いエリアにドラッグ&ドロップすることで、
簡単にグループを作成することができます。



また、同じグループフォルダにゾーンをドラッグ&ドロップすると、ゾーンを
対象のグループに含めることができるわけです。

1つのグループに今までに作った3つのゾーンを入れてみました。
ゾーンビューで見るとこんな感じです。



ちなみに option キーを押したままドラッグ&ドロップするとゾーンがコピーされます。
一つのサンプルを複数のグループに属させたいときは、サンプルの複製を作ることに
なるのですね。

■グループのパラメータ

それでは、またグループのパラメータをひとつひとつ見ていくことにします。



・キーの範囲、ベロシティの範囲、Output

これらは、ゾーンでも出てきたパラメータです。

グループに属している全てのゾーンにこの値が適用されることになりますので、
全て同じ設定で問題なければゾーンでは何も設定せずにグループ設定すれば
よいわけです。

これがグループの目的の一つになります。

ただ、ゾーンにもグループにもパラメータが設定されている場合、どちらが優先
されるのでしょう・・・

簡単な例で試してみます。
左がゾーンのキー範囲設定で右がグループのキー範囲設定です。
この場合は、グループの設定が優先されてC2からE2までしか音がなりませんでした。
     

じゃあゾーンは変えずに、グループをゾーンとかぶらないように変更したら・・・


音がなりません。

つまり、ゾーンの設定の範囲で、グループの設定が優先されることになるわけですね。
音量とか他の重複パラメータも同様になっていますので注意が必要です。

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・ポリフォニック

これは同時発音数です。1〜16と「最大」に設定できるようになっています。
最大の場合は、EXS24のパラメータウィンドウの真ん中上部にある Voices の設定に
従うということになるようです。この場合は20ということですね。



ポリフォニックに関して、マニュアルに面白いことが書いてありましたよ。
オープンハイハットとクローズハイハットを同じグループに入れて、ポリフォニンックを
1にすると・・・どちらかがなっている時は他方はミュートされて、リアルな感じに
なるというものです。

グループの使い方のイメージが湧きますね(^ ^)

・トリガ

キーダウンとキーリリースの設定ができます。へぇ〜ここでできるんだ(笑



それぞれに別々の音源を割り当てることができるので、ハープシコードなどはこれを
使っているのでしょうね。

おーっ。しっかり使ってました(^ ^)



・ディケイ、時間

キーリリースを設定した時のみ設定が可能になります
ディケイにチェックを入れて音が消えるまでの時間をセットします。
マニュアルには単位が書いていないですが、ミリ秒ですね。きっと。

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・カットオフ、レゾナンス

カットオフやレゾナンスは「ソフト音源 - es-e を触ってみよう!(第1回)」に
出てきたものと同じです。

カットオフはローパスフィルタで高音の倍音成分を調整することができて、レゾナンス
はカットオフ周波数付近の周波数成分を強調(フィードバック)するものですね。

ただ、ここではオフセットということですから、実際のパラメータ値ではなくて、
パラメータウィンドウでセットした値からどの程度上下するかを設定するわけですね。



グループ単位でカットオフやレゾナンスの掛かり具合の強弱をつけることができる
ので、ドラムのように複数のタイプの異なるサンプルを含む場合に効果を発揮します。

・エンベロープ1オフセット、エンベロープ2オフセット

エンベロープ1はフィルタ用で、エンベロープ2は音量用ですね。
パラメータウィンドウの ENV1 と ENV2 でセットされた内容のオフセット値を
ここで設定することで、グループ単位に異なるエンベロープを設定できるように
なります。



ADSR も「ソフト音源 - es-e を触ってみよう!(第1回)」で触れていますので
そちらを見ていただければと思います。

ただ、ここでは ADSR に H が加わっていますね。 なんでしょう・・・

Hはアタックで最大音量まで到達した後、どの程度の時間最大音量を維持するかという
ホールド時間だそうです。
パラメータウィンドウにある Time Curve とも少し違うみたいですね・・・

機能は理解できますが、パラメータウィンドウとの関係はよくわかりませんでした。

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・グループを選択

最後のパラメータになりました!
少し難しいです(^ ^;

設定しなければ、普通に指定したキー範囲やベロシティでサンプルが再生される
わけですが・・・

設定すると、特定イベントが発生した場合のみ、それがトリガとなってグループに
属しているサンプルが再生されるというものなのです。

例では、弦楽器のスタッカートやレガートがあげられています。
これらは通常別サンプルになっていますが、一連の演奏の中で使い分けたいわけ
ですよね。

例えばサンプルを割り振らないキーを用意しておいて、そのキーをイベントとして
使うことで、自由にスタッカートとレガートを出し分けることができます。

タイプはイベントの種類を表していて、モジュレーションホイール、ピッチベンドや
外部からのMIDI信号等、色々なイベントをトリガとして設定できるようになっています。



タイプ以降のパラメータはイベントのタイプによって入力値や、入力できるものが
変わります。

とにかくやってみるをモットーにしていますが、ちょっと全部は無理そうです(^ ^;
なので簡単なのを一つだけトライしてみることにしました・・・

■グループを選択に挑戦

雨の音 rain1 と雷の音 Thunder and Lightning 2 をゾーンに読み込んで
それぞれをGroup 1 と Group 2 という別々のグループに割り振ってみます。

キーの範囲は両方ともC2〜B2で、ベロシティはセットしません。

そして、「グループを選択」でそれぞれに特定のノートを指定して、いざ実行です!

 (上が Rain で、下が Thunder です)

C1を押した後にC2〜B2のキーを押すと雷が聞こえて、D1を押した後に
同じ気を押すと雨の音になります。

ということで、機能の確認終了!
全く現実に即していませんが、機能の確認という意味ではあってますよね(^ ^;

■「グループを選択」の条件追加

「グループを選択」の右上に[-]と[+]がありますが、[+]をクリックすると下のように
グループを選択が増えます。[-]で当然条件が減ることになります。



条件をさらに増やすことができるのですね。かなり複雑なコントロールができそう
ですが・・・私にはもう十分です(笑

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これで大体イントゥルメントエディタを理解することが出来たように思います(^ ^)

これらの機能を駆使すれば、かなりユニークなサンプリング音源を作ることが
できそうですね。

ではまた!