Saturday, August 8, 2009

ソフト音源 - EFM1に挑戦!(第2回)

今日はEFM1を実際に触ってみたいと思います。

es-e の時と同じ様に、極力パラメータが設定されていない、一番ベーシックな
状態にして、音の変化を実際に耳で聞きながら、それぞれのパラメータの意味を
理解していきたいと思います。

■ベーシックな状態

シンプルで倍音成分の無い音がでる設定にしてみました。
少し見ずらいかもしれませんが、クリックすると大きくなります。


これを波形で見ると(「ソフトウェア音源のオーディオ変換」を参考にしてください
下のようなきれいな正弦波(サイン波)になります。


ここでは搬送波(Carrier)を出力せずに、変調波(Modulator)だけが出力されて
いるために、FM変調が行われずに、純粋な正弦波が出力されているということ
だと理解しています。

この状態から、いろんなパラメータの効果を見ていきましょう(^ ^)

■グローバルパラメータ

コントロール画面の上部がグローバルパラメータになっていて、変調以前の
基本的な設定を行います。

ここはFM方式とは関係ないところなのでわかり易いですね(^ ^)

因みにoptionキーを押しながらパラメータをクリックすると、0等のイーブンの
状態にパラメータがリセットされます。

■音程

まずは音程から・・・


・Transpose
 ピッチを設定するパラメータということで、半音ずつ上下2オクターブに
 トランスポーズすることができます。
・Tune
 上下50セントまで1セントずつ、細かなチューニングが出来るようになっています。

Tuneについては、プロジェクト設定のチューニングで、全てのソフト音源の
チューニングを変更してくれるので、プロジェクトに使っている全ての音源を
同じチューニングに合わせる(一般的だと思いますが)ということであれば
こちらを使った方が良いのでしょうね。


ただ、プロジェクト設定のチューニング内容が、自動的にソフト音源の表示に反映
されるわけではありませんので要注意です!

■同時発音数

続いて同時発音数の設定です。


・Voices

同時発音数を1音から16音まで設定できるようになっています。
1音については以下の2種類があります
<Legato>
ノートをオーバーラップさせて演奏した場合、EFM1エンベ ロープはリトリガ
されません(マニュアル抜粋)
<Mono>
Legatoと異なり、オーバーラップさせてもリトリガされます。

きっと何のこと?という方もいらっしゃいますよね。

ちょっとだけパラメータを変更して効果を聞き比べてみたいと思います。

右下部分のVolume Env を下の図のように変更して、音が減衰するようにします。
このパラメータの内容については後ほど・・・


この状態でLegatoの設定にして、例えばドの鍵盤を押したままでミの音を押したり
離したりしてみます。

音が減衰していきますよね

今度はMonoに設定して同じことをやってみます。

音がミの音を弾くたびに最初の音量に戻ります。これが、音量エンベロープがミを弾く
ことでリトリガ(再びトリガ)されたということになるわけですね。

・Glide

同時発音数を超えて発音のMIDI信号を受けたときに、一番古い音から新しい音に
切り変わるのですが、その際のピッチが移動する時間を設定することができます。

ms(ミリセカンド)ですので1/1000秒ですね。
一番わかりやすいMonoにして100msぐらいに設定して効果を確かめてみてください。

さて、設定を一番最初の効果のない状態に戻して続きを進めます。

■FM変調

いよいよFM音源の心臓部です。



左側の3つのつまみがModulatorの設定で、変調波を発生する部分です。そして、
右側の2つのつまみがCarrierの設定で、搬送波を発生する部分です。

・Harmonic

倍音を指定するようになっていて、表示されている数字が2であれば2倍音
となります。

Carrier が0の状態で、Modulatorの数字を上げていくと、倍音の音を以下の
ように確認できます。
ド(C3)をならした状態でHarmonicsを変更すると
2=C4(オクターブ上のド)
3=G4(オクターブ上のソ)
4=C5
5=E5
6=・・・

・Fine

Harmonicで合わせた倍音から上下0.5の範囲で微調整することができます。
Carrier 0の状態で試してみると、音程が変化することがわかります。

■チューニングレシオ

Harmonic と Fine をそれぞれ Modulator とCarrier で様々な組み合わせに
設定することで、複雑な波形を生成することになります。

この組み合わせにおける比率をチューニングレシオと呼んでいるそうです。
Modulator が2倍音で Carrier が1倍音であれば、(2:1)ということですね。

マニュアルに以下のようなことが書かれています。
「チューニングレシオを偶数次(例えば2:1)にすると、ハーモニック成分が
豊かで音楽的な響きになり、奇数次(例えば3:1)にすると、不協和成分が
増えてベルや金属音向きになる」

あと、(1:1)でノコギリ波に近く、(2:1)で矩形波に近くなるようです。

実際に試してみましょう。

(1:1)ノコギリ波っぽい


(2:1)矩形波っぽい


(3:4)金属的な音


(6:4)音楽的のような気がします(笑 全般的に矩形波に近くなるような
感じがします。


・Wave (Modulatorのみ)



Modulatorだけに付いていて、正弦波以外の波形を発信してくれます。
一番左が正弦波で右にまわしていくと様々な波形が生成されます。
仕組みや、ルールのようなものはわかりませんでしたが・・・

例えば真ん中ぐらい


一番右だと


結構バリエーションがあるようですが、いずれにしても正弦波だけではないという
ところが、EFM1の特色の一つになっているのでしょうね。

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少し長くなってしまいましたので、切りがあまり良くないですが、続きは次回に!

ご興味がある方は少ないんだろうなぁ・・・なんて思いながらもがんばります(^ ^;

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