Monday, January 25, 2010

ソフトウェア音源・Sculpture の巻(6)

Sculpture との付き合いも6回目となりました。

Logic Studio にはあまりに沢山の機能があって、なかなかじっくりと向き合うことが
難しいですが、がんばって一つ一つ丁寧に見ていくと新しい発見が沢山あって、
宝の山はやっぱり宝で埋め尽くされている!という感じです(^ ^)

では、ディレイの次に通過する同じ後処理の Body EQ に目を移してみます!



■ Body EQ とは

Equalizer(イコライザー)は、ある周波数帯を持ち上げたり、下げたりして、
音の特性を変化させる機能ですよね。

Body は楽器の共鳴体となるボディーを指していて、ギターやバイオリンや
ピアノなど、アコースティックな楽器には必ず必要となるものですね。

Body Equalizer ということで、共鳴体となるボディで変化される周波数の特性を
エミュレーションするのが役割になるようです。

様々な楽器のボディの衝撃反応記録なるものを取得して、それをモデル(Model)
として下の図のように用意されています。



きっと低音が強調されるボディであったり、固い音がでるような倍音が強調される
ようなボディであったり、ボディの形や材質によって周波数の変化の特性が決まって
くるのでしょうね。

モデルを選択すると、イコライザーの設定内容が右側にビジュアルに表示されますが
普通のイコライザーじゃとてもできないような複雑な設定になっています(^ ^;

■ Lo Mid Hi モデル

実はモデルの一番上の Lo Mid Hi だけは衝撃反応記録ではなくて、一般的な
イコライザー的な使い方をするものになっています。

自分オリジナルな簡単なボディのモデルを作る・・・という感じでしょうかね?



一番左のLow がロー・シェルビング・フィルタのゲインのつまみで、
Mid がピーク・フィルタのゲインで、Hi がハイ・シェルビング・フィルタのゲイン
になっています。

つまみの位置と、図がリンクシテ見えてきましたでしょうか?

シェルビング(Shelving)はゆるい傾斜のことで、ある周波数より上(Hi)を
ゆるい傾斜で上げたり下げたり、ある周波数より下(Low)を上げたり下げたり
して変更する方式を指しています。

ピークはピーキング・タイプ(Peaking type)と呼ばれていて、Mid のようにある
特定の周波数帯に山(Peak)や谷(Dip)を作る方式を指しています。
山と谷を作るということで Peak-Dip type とも呼ばれるようです。

ピーキングタイプには必ず、どの周波数帯を変化させるかの指定がつきものですが、
それは右上にある Mid Frequency というスライダーで周波数帯の位置を設定する
ことができます。

これらの設定はツマミでも変更できますが、右のグラフをドラッグすることでも
変更することができます!

■ Lo Mid Hi 以外のモデル

Model で Lo Mid Hi 以外のモデルを選択すると、つまみやスライダーの名称が
変わります。先程と異なる機能が割り振られるのです。

分かりやすいのか、分かりにくいのか(^ ^;
まぁ、うまく同じインターフェースの中に埋め込んでいるといえるのでしょうね。



・Formant Intensity

マニュアルではフォルマントを高調波とも呼んでいます。またまた難しい言葉が(^ ^;
音を特徴づけるその音がもつ特定の強い周波数を指しているようです。
それが倍音であることもあるし、必ずしも倍音だけということではないようです。

このフォルマントを強調の度合いを変えるのがこのつまみの役割になります。
マイナスにすると山と谷が反転します。

・Formant Shift

フォルマントの位置をシフトする、山と谷の位置を左右にずらすという機能に
なります。

0.3でオクターブのシフトになるようです。

・Formant Stretch

イコライザの山と谷が、値が大きくなると高い周波数、低い周波数に拡散して、
値が小さくなると 1kHz あたりに密集してきます。1kHz というのは見てもよく
わかりませんでしたが、マニュアルにそう書いてあるのです(^ ^;

現実的な楽器のモデルにこのような変化を付けることで、現実にはないような
楽器を作りだすような面白さがあるのでしょうね。

・Fine Structure

右上のスライダーを左右に動かすとグラフが変化して、その効果は一目瞭然です!
左に動かすと山と谷が大雑把になって、右に動かすと非常に細かな山と谷が
現れます。

つまり右に動かすとよりそのモデルに忠実に倍音構成を表現することができる
ということになります。
ですが、その分CPUを使うことになって、雑音が・・・(^ ^;

ということで、効果が最大限に得られる適度な Fine Structure ということで
「自分の耳を信じましょう!」とマニュアルはくくっています(笑

そうそう、Shift とか Stretch のツマミの効果は、Fine Structure をラフにしておくと
その効果をグラフで視覚的にわかりやすく見ることができました(^ ^)

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そろそろ、ちゃんと録音もはじめないと・・・

ではまた!

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