Wednesday, December 2, 2009

ソフトウェア音源・Sculpture の巻(1)

予告編から随分時間が経ってしまいました・・・
みなさまいかがお過ごしでしょうか(^ ^;

第1回目のスタートです!

■コンポーネントモデリング

Sculptureは楽器の物理的な各部位、例えば弦や楽器の素材、サイズなどをモデリング
することで音を作っていきます・・・と言い切れる程の知識は持っていませんが(笑
Sculpture の記事が終わるころにはきっと!

沢山のパラメータがありますが、まずは音の源の弦から見ていきましょう。

Sculpture のプリセット音はみんなクセが強いので、まず最初に画面上部のプルダウン
メニューから「設定をリセット」を選んで「#default」という設定を読み込んで
スタートすることにしました。



■弦とオブジェクトのパラメータ

まずは↓の部分に注目してみます。



右側の丸いところが「Material」リングと呼ばれていて、弦の物理的な特性を設定する
部分になります。

そして、左側の長方形のエリアが「ピックアップディスプレイ」と呼ばれていて、弦を
振動させたり、その振動を妨害したりするオブジェクト(物体)の設定と、弦の振動に
より発生する音を取り出すピックアップの設定を行う場所になります。

緑の横棒が弦だそうです。
弦のどこで振動を発生させて、どこに振動を妨害するようなオブジェクトを置いて、
どの辺りで音をピックアップするか・・・なんか楽しいユーザーインターフェース
ですよね(^ ^)

それでは、まず弦の物理的な特性の設定から見ていきましょう!

■ Material パッド

Material リングの中央にある、正方形のエリアが Material パッドと呼ばれているようです。



真ん中の銀色の球をドラッグして位置を変えてみましょう。
劇的に音が変化しますよね。

Y(縦)軸が Inner Loss ということで弦の減衰の度合いを示しています。
上に行く程減衰の度合いが大きくなるということですね。

X(横)軸が Stiffness ということで弦の剛性(硬さ)を示しています。
右に行く程硬くなるということになります。

四隅を見ると具体的な素材が書いてあります。

Inner Loss が大きくて、Stiffness が低いとナイロン素材に、
Inner Loss が大きくて、Stiffness が高いと木質の素材に、
Inner Loss が小さくて、Stiffness が低いとメタリック素材に、
Inner Loss が小さくて、Stiffness が高いとガラス素材になるわけですね。

ということで弦の素材の変更方法が分りました。

ちなみにStiffnss を高くすると、ピックアップディスプレイの緑色の弦が太くなります。
芸が細かいです。

■ Material リング

次は、Material パッドの周りのリング部分を見てみましょう。

 リングの左側に Media Loss
 リングの右側に Tension Mod
 リングの上部に Resolution とあります。

 Media Loss は何でしょう?

 Inner Loss が弦そのものの減衰であることに
 対して、空気や水などの周囲の物質による弦の
 振動の減衰を表すようです。凝ってますねぇ〜
 上にドラッグすると減衰が強くなります。
 例えば水の中に弦を入れて鳴らしているような
 イメージなのでしょうね。




続いて、Tension Mod (Tension Modulation) です。

ちょっと難しいのですが、ギターの弦などを弾いたときに弦が大きく振動したときに
瞬間的に音程が上にずれるそうです。これをシミュレートするのがこの設定です。
上にドラッグすると上ずれが顕著になります。これも凝ってますね!

3つ目の Resolution は何でしょう?

高調波すなわち、倍音の含まれる割合を調整するものだそうです。
右側の方にメモリをドラッグすると倍音が多く含まれ明るい音になっていきます。
やっとシンセらしいパラメータが出てきました(^ ^;

今日の最後はリングの下部にある3つのボタンをチェックです。

■ Hide, Key scale, Release

・Hide

Hide は、誤ってパラメータを変更しないように、Key scale や Release を押すと出てくる
パラメータを隠すものです。

・Key scale

Key scale をクリックしてみます。

 操作画面がにぎやかになりました。

 緑の Low と水色の High という文字が表示
 されましたね。

 LowとHighは何を基準にしているのでしょう。

 それは真ん中のド、すなわちC3をより下か
 上かを意味しています。

 先ほどの Media Loss, Tesion Mod, Resolution
 全てについて、C3より低音の場合と、C3より高音
 の場合で変化を付けることができるわけです。

 楽器の特性に合わせた設定もできますし、

低音部分は水の中で、高音は水から出ているみたいな普通ない状況もシミュレートできるわけ
ですね。

Inner Loss と Stiffness すなわち弦の素材も同様に変化を付けることができます。



銀色の球にかかる横と縦の線をドラッグすると、簡単に水色(高音)と緑(低音)の
菱形のマークが現れます。
それぞれの位置を動かすことで低音部はナイロンで、高音部は金属の素材なんてことも
シミュレートできることになります。

・Release

キーをリリースした時の弦の振動に影響を与えるそうです。



今度は高音、低音というのはありません。変更できるのは Material での Inner Loss と
Media Loss だけのようですね。

キーをリリースした時の減衰の度合いを調整できることになります。

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設定が細かいです。
まだ10分の1ぐらいでしょうか(^ ^;

次回はピックアップディスプレイを見ていきたいと思います。

ではまた!

→ ソフトウェア音源・Sculpture の巻(2)

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