Sunday, August 25, 2013

Logic Pro X : Smart Control とは?(2)

前回の「Logic Pro X : Smart Control とは?」に続いて、Smart Control の
設定の保存方法について見ていきたいと思います。

プロジェクトそのものを保存すれば、確かに設定は保存されますが、
新しいプロジェクトを作成した際には、また一から設定しなければ
なりません。

となるとパッチに保存すれば良さそうですが・・・

まずは準備から始めましょう。
新規のプロジェクトを開くことにします。

「ファイル」メニューから「テンプレートから新規作成」を選んで・・・
「ソングライター」あたりで始めましょう

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ソフトウェア音源の Steinway Grand Piano のトラックを選択して




コントロールバーの一番左のライブラリアイコンをクリックして
ライブラリ画面を一番左に表示させます。




以前は一番右側に何となく表示されていたライブラリが、一挙に
主役に躍り出てますね。Logic Pro X での大きなUIの変更のひとつ
だと思います。

チャンネルストリップの一番上の Stainway ... の左どなりに青い▶
マークがありますが、これは表示されているライブラリの中の
パッチ(設定)がチャンネルストリップ全体のパッチであること
を示しています。





















続いて ソフト音源である EXS24 の左側(グレーのところ)
をクリックすると青い▶が表示されて、ライブラリの表示内容が
変わります。これは EXS24 のみのパッチであることを示しています。




















またエフェクトプラグインの Channel EQ の左側をクリックすると
今度は青い▶が指すライブラリの中にエフェクトのパッチが表示されます。





















こんな風にチャンネルストリップの左側にライブラリが移動した
ことで、直感的なUIになって、操作性が改善されたと思いませんか?

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さて、それでは本題です。Smart Control の設定が変更した後、
どこのパッチに設定内容を保存することができるのでしょうか?

Smart Control では、音源のパラメータだけではなくて、エフェクトの
パラメータも同じ Smart Control 内でコントロールする事ができました。
ということは、一番上のチャンネルストリップのパッチということに
なりますね。

実際にSmart Control を変更後に、音源のパッチを作成してみましたが、
やはりSmart Control の設定は保存されていませんでした。

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では、実際にやってみましょう!
ここではNative Instruments 社の Kontakt 5 を音源として選択してみますが
付属の音源でも内容は一緒です。

まずはトラック1の上にある左の「+」マークをクリックして
新しいトラックを追加して、








ソフトウェア音源を選びましょう。
「ライブラリを開くは」デフォルトでチェックされていますね。











私の場合は Classic Electric Piano のパッチで、Vintage Electric Piano
が加えられました。




では音源を変更してみましょう。ここも大きな UI が変わりましたが
プラグインの上にマウスをかざすと、3つのアイコンが現れます。
左がプラグインのオン/オフで、真ん中がプラグインのコントローラ
が立ち上がって、一番右でプラグインを選択することができます。









ぎゅっと押し込めた感じで、まだ少し戸惑いますが、なるべく
ワンタッチでできるようなインターフェースに変えようとしている
のかもしれません。

私は AU音源→ Native Instruments → Kontakt 5 → ステレオ
を選ぶことにします。











パッチとしては同じ Electric Piano 系の Scarbee Mark I にしましょう。












Smart Control はどうなっているかというと・・・
こんな感じです。








ちょっとここで小ネタ情報です。
最初にソフトウェア音源のトラックを作成した時に、デフォルトの
パッチではなく、一度別のパッチを選択しておくと、Smart Control が
そのまま継続されるようです。








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さあ、次はパラメータをSmart Control にアサインしていきましょう。

前回と同様に、左上の「i」マークをクリックして設定画面を表示して
設定したいコントローラをクリック。そして、パラメータマッピング
で対象のパラメータを選択すれば出来上がりです。











#000 〜 #511 までの 512 のパラメータがAUプラグインでは定義
されているようです。#511の次に実際のパラメータ名が表示
されているのは、#000からがパラメータ名に変わって、単純に
ソートされているからでしょう。
内部的な番号でソートするような改善があるといいですね。

結局リバーブのオン・オフ等スイッチが欲しかったので、
全然関連性がないテンプレートですが、Acoustic Drums を使って
みました。










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あともう一息です。最後の設定の保存にいきましょう!

最初に味気ないアイコンを変更しましょう。
トラックのアイコンを右(左)クリックして、適当なアイコンに
変更します。












続いて、ライブラリの表示をチャンネルストリップのパッチに
切り替えます。下の図では、Setting の左をクリックして青い▶
マークを表示させます。











次にライブラリの右下にある「保存」をクリックします。






自分のユーザーフォルダの下の Instruments というところに
保存されるようです。整理のためにこの下に Keyboard という
フォルダを作ってそこに保存することにしました。









「ユーザーパッチ」というカテゴリが追加されて、
Keyboard という自分で作ったフォルダにパッチが完成です!






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これで、新しいプロジェクトを作っても、設定済の Smart Control で
チャンネルストリップを再現することができます。
Apple純正ではない音源の管理も、良く使う音源はこんな感じで
パッチを作成しておくと楽ですね。

ではまた!

Sunday, August 18, 2013

Logic Pro X : Smart Control とは?

Logic Pro X の気になる新機能を少しずつチェックしていきたいと思います。

第一弾は Smart Control です!

ソフトウェアプラグイン(音源やエフェクトなど)がどんどん増えて
きて、それ毎に複雑な操作画面があって、ちょっとしたパラメータの
変更も大変になってきていませんか?

そこで Smart Control !! 
※決してA社の回し者ではありません(^ ^;

ある程度のプラグインの特性別に種類分けして、良く使うパラメータを
幾つかピックアップして、同じ画面で操作できるようにすることで
シンプルにかつ一歩進んだコントロールを実現してくれる・・ようですw

それではちょっと覗いてみましょう。
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オーディオかソフトウェア音源のトラックを選択して、
コントロールバーのツマミのアイコンをクリックすると画面下のエリアに
Smart Control が表示されます。













これを見てピンとくるのは MainStage ですよね(^ ^)
ソフトウェアやハードウェアを幾つかのベクトルで極めていくなかで、
良い物を相互に取り入れていくというAppleお得意の手法です。

ちなみに MainStage にもSmart Control が導入されました。

MainStage 2



MainStage 3












どうやら、MainStage の Screen Control の一つのコントローラとして
Smart Control が定義されているようです。
Smart Control は Screen Control のように自由にレイアウトができずに
決められた以下のパターンから選択する形になっています。

幾つかピックアップしてみると・・・














スマートなだけに、Automatic Smart Controls を選択しておくと
選んだソフトウェア音源や、プラグインに適したコントロール画面
が自動的に選択されて、ツマミも頻度の高いであろうパラメータが
割り当てられてるのです!ここがポイントですね。
当然Apple が提供しているものだけが対象ですが、他社製の
プラグインについても使える機能のようですので、その点はまた
別の機会に。

設定方法をもう少しだけ見て行きましょう!
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Smart Control の右上の iマークをクリックすると、設定画面が
左側に表示されます。












右側のツマミを選択すると、そのツマミに対応したパラメータが左に
表示される仕組みですね。

マッピングするパラメータは、パラメータマッピングの"ES1 > Cutoff"
の右側の▼マークをクリックするとメニューが表示されて、そこから
選択することができます。


















もしくは更に▼マークの右側のアイコンをクリックすると、この場合
ES1の画面が表示されるので、「登録」ボタンを押して画面操作する
ことで、ES1のパラメータをSmart Control のボタンにアサインすること
ができるのです。

そして更に!
外部のMIDI コントローラーにこのツマミをアサインすることが
できるのです。(どこかの通信販売の様相です)














「外部アサインメント」の右隣の「登録」ボタンをクリックして
MIDIコントローラのアサインしたいツマミ等を動かすだけ。
MainStage を使ってる方は何となく馴染みがありますよね(^ ^)

これで自宅スタジオも更に進歩しそうな感じしませんかw

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正直まだ評価ができる程使っていないのですが、正しい方向のような
気がします・・・
でも、まだ他社製プラグインや、使い勝手で気になる点もあるので
それは次の機会に見ていきたいと思います。

それではまた!


Sunday, July 21, 2013

遂に! Logic Pro X

待望の Logic Pro X がリリースされましたね!

値段が1万7千円というのは、米国での199.99ドルという価格を考えると、
Appleさん頑張りましたね。
より多くの人がクリエイティブな事に触れられるようになるのは
本当に素晴らしいことだと思います。

よく見るとMainStage も「3」にアップグレードされているではないですか!
2700円で Logic Pro X と足しても2万円以下・・・
まんまと罠にはまっている感がありますが早速2つ合わせてお買い上げです(^ ^;

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Final Cut Pro X と同じような黒を深めた色合いが印象的です。
Pro 系アプリはMainStage も合わせて全て同じトーンになりました。
iMac や Macbook Pro の黒いベゼルにとてもマッチしています。
ハードとソフトの一体感はApple ならではですね。

深いグレーになった事で、より一層カラーが引き立って
視認性と直感的な理解を大きく助けてくれる気がします。

色合いを除くと、一見あまり変化が無いように見えるのですが、
実は様々な変化があるようです。

Logic Pro 9


Logic Pro X



再生、録音のボタンや小節、テンポの情報を表示する
トランスポートバーが下から上に移動しました。
そして名前が「コントロールバー」に変更になりました。
ツールバーと呼ばれていたものと合わせて一つにしたのですね。



このため設定画面も一カ所にまとめられてシンプルになりました。

Logic Pro 9






























Logic Pro X



















「モードと機能」の整理のされ方を見ると、Logic Pro 9をベースに
細部に目を配った変更だということが良くわかります。

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見た目意外にも新しい機能がたくさん!

WiFi 経由でのiPadアプリでのコントロールも使ってみました。
レスポンスが良くてスムーズでびっくりです!
これ使えますね。
MainStage用もあればいいのに。
もしかして使えたりして・・・
いや、だめですね。Logic Pro X 専用ですね(;_;)

あとドラムが叩けない私にとっては、Drummer も魅力的です。
色々なドラマーの人とセッションしているようなもので
曲作りに助けになってくれそうです。

ピッチ補正や新しい音源も楽しみです。

個人的にはサンプラーの EXS24を再設計してくれたら
嬉しかったのですが・・・
なんか、そのまんま入っているのが不思議(笑
かなり前からアップグレードしてないと思いますが
よくできたサンプラーソフトということですかね(^ ^;